カビの恐怖

カビの恐怖

 

「カビ」は、実は身近にある恐ろしいものだということをご存知でしょうか?

実は、「カビ」は癌や食中毒、気管支喘息などの病気を引き起こす恐怖になります。

そして、カビには発生する要因と発生する場所に密接な関係があります。

今回はカビの恐怖についてお話しします。

 

・カビの発生条件

まずは、カビの恐怖の前に発生する条件について簡単にお話しします。

実は、カビが発生する場所と発生する要因には密接な関係があります。

その発生要因は、「湿度」や「温度」、「栄養源」、「酸素」です。

これらの4つの条件が揃った時に、「カビ」は大量に繁殖してしまいます。

一般的な住宅の年間の平均湿度は、浴室以外の部屋の場合は、30%〜80%程度です。

そして、一般的はカビの発生条件とされてきたのはカビが発育するためには、70%以上の湿度が必要なので、浴室のように湿度が80%以上になる場所以外では発生しないはずだというのが今までの定説でした。

しかし、湿度が70%以下になっている浴室以外の室内でもカビが発生してしまいます。

その理由は、カビが発生する時に吸い取る水分は、室内の湿度にはあまり関係ないからです。

カビが吸収する水分は「表面にある水分」です。

元来の一般的な研究の発表では、通用しないのが現在のカビの実情です。

また、カビにとっての栄養源とは「ホコリ」や「汚れ」、「塗料」、「接着剤」も栄養源になります。

そして、カビが発育するためには酸素も必要です。

使わない布団などを布団圧縮袋に入れて、密封して片付けておく家庭もあると思いますが、これは密封状態にすることでカビの発生に必要な酸素が無いので、カビの成長を防ぐことができ、中のカビを死滅させることにも繋がります。

また、カビは1年中繁殖しています。

雨の多い梅雨の時期だけ、心配して対策をしようとする人も少なくありませんが、梅雨以外の時期も繁殖を続けています。

カビの発生条件と環境が整えば、いつでも繁殖することができます。

結露の多い集合住宅やマンションなどの集合住宅は特に多いことがあるので、注意しましょう!

冬の間、締め切った部屋の中を暖房で温め、加湿器などで部屋の湿度を高めるなど、かえって冬の方が梅雨の時期や夏場よりもカビが増殖する最高の条件が揃ってしまう可能性が高くなってしまいます。

 

・カビが引き起こす病気と症状

室内で発生したカビの胞子を人間が吸い込むことで、気管支喘息やアトピー性皮膚炎、鼻炎などを引き起こしたり、真菌症などの原因になってしまいます。

真菌症は、最悪の場合死に至るほどの恐ろしい病気になるので、一度発病すると完治することは難しく、症状を抑えるだけの治療しかありません。

繁殖したカビは胞子を空気中に撒き散らし、呼吸するたびに体内に侵入してきます。

これがアレルギー抗原になり、カビのアレルギーが起こります。

カビアレルギーはスギ花粉症と似ていて、花粉症だと思っている人の3分の1は、実はカビアレルギーであることが多いです。

カビが引き起こす病気には、「癌」や「食中毒」、「気管支喘息」、「アレルギー性疾患」、「日和見感染症」、「アトピー性皮膚炎」、「鼻炎」、「肺炎」、「血液病」、「肝臓病」、「腎臓病」、「レジオネラ肺炎」、「過敏性肺炎」などがあります。

レジオネラ肺炎は、ビルの冷却水やエアコンの冷却塔で繁殖し、近年では温泉や銭湯で発生しており死亡例もあります。

過敏症肺炎は、カビや粉塵・化学物質などの繰り返しの吸入によってアレルギー反応を起こすことを原因として発症する肺炎です。

また、真菌症には「カンジタ症」、「クリストコックス症」、「アスペルギルス症」、「ムコール症」などがあります。

 

・実はカビは簡単には死滅しない

カビの対策として、カビ取り剤が市販で売っています。

しかし、市販のカビ取り剤や洗剤はカビを漂白しているだけなので、一見落ちたように見えても実はカビは死滅できていません。

そのため、またすぐにカビが生きて出てきてしまいます。

また、カビ取り剤を使い続けると、カビは抵抗力をつけてしまうので、さらなる活性化を招いてしまうことになります。

完全にカビを死滅させたい場合は、カビ除去や滅菌のプロの業者に相談することをおすすめします!

通常の清掃とは違い、カビ除去や滅菌には専門的な知識や技術が必要になります。

 

・浴室で発生するカビ

浴室では、天井やタイル、壁など至る所にカビが発生してしまいます。

浴室のような水場などの最もカビが発生しやすいところには黒カワカビが発生します。

放っておくと、いつの間にか天井にチョコチョコとあったカビが広がり、天井全体や壁、目地、窓、サッシ、ドア回り、床と広がってしまいます。

市販のカビ取り剤を使用しても漂白をしてしまうので、天井が変色してしまったり、消えたように見えたけど、またすぐに眼に見えるようになってしまい、最後には落ちなくなってしまいます。

カビが掃除で落ちにくくなってしまうのは、対抗性を持ってしまった真菌がパワーアップしてしまったことが原因になります。

安易なカビ取りやただ安いだけの業者では同じことの繰り返しになってしまい、最終的には塗装やタイル交換、解体などの余計な費用などがかかってしまう場合もあります。

特にパッキンに付着しているカビは奥深くまで入り込んで、パッキンの接着剤や成分を養分として繁殖して、変色させて色素沈着を起こします。

浴室から広がったカビは洗面所に広がり、壁伝いに広がっていってしまいます。

 

・室内の壁や天井に発生するカビ

浴室以外の室内でも、壁や天井、木部の柱や壁などにカビは発生します。

室内の空気中には、実は常に数個から数千個のカビの胞子が浮遊しています。

また、カビは現在使用されているほとんどの建材を栄養として、さらに建材の表面にホコリや汚れがあるとカビの発育が促進されてしまいます。

一般住宅の年間の室内平均温度は10℃〜30℃です。

さらに、空気中には一定量の湿度もあるため一年中カビの発生は可能です。

カビが梅雨の時期だけだと考えていたのは、実は何十年も前の話です。

カビは一年中至るところで広がっています。

そして、カビは60℃以上、または冷蔵庫の中のような寒い場所でも繁殖をしてしまいます。

放っておけば放っておくほど、アレルギーや喘息、肺炎などの原因にもなってしまいます。

 

・至る所に発生するカビ

浴室や壁や天井以外にも、屋根や屋根裏、外壁にもカビは発生してしまいます。

そして、家の外壁に付着してしまったら見た目的にも最悪です。

外壁の汚れだと思って、塗装や施工を依頼する人も少なくないですが、実は外壁に付着しているのはただの汚れではなく、カビであることも少なくないようです。

また、室内のカビ臭い異臭の原因の1つに床下のカビがあります。

新築の場合でも一度でも漏水や建築中の雨や雪が床下のコンクリートに流れた場合は注意が必要です!

その時に乾かしても必ずと言って良いほどカビが発生してしまいます。

床下もカビ除去や防カビをすることで、悪臭は改善され気持ちよく過ごすことができます。

 

・カビ対策の必要性

壁のクロスを剥がしてカビ取りを自分でするという方はあまりいないと思いますが、以前の業者では壁にカビが広がっているにも関わらず、見た目だけを綺麗にするためにクロスだけを張り替えていた時期もあったようです。

しかし、見た目が綺麗になっても、しばらく時間が経過すると、張り替えたクロスも突き破り壁からクロスの表面に壁が広がってしまいます。

この場合は、クロスのみの施工ではなく壁自体からカビの除去が必要です。

また、特に衛生に気を使うような商業施設や飲食店、食品工場などでもカビへの対策は必要です。

特に学校などでは、昔のコンクリート打ちっぱなしの建築物のため、余剰水分からコンクリートにカビが発生し、広がってしまいます。

子供がカビだらけのプールやカビだらけの校舎で勉強しているとは思いたくありませんが、財政などの理由から仕方ない部分もあるかもしれませんが、カビの対策は住宅のみに関わらず様々な施設で必要です!

 

・まとめ

今回は、カビの恐怖についてお話ししました。

カビが広がってしまうことで、 人体にも害や最悪の場合病気にも繋がってしまいます。

死亡例がある病気や症状もあるので、「カビ」について甘く考えすぎていた人は、これを機会にぜひ注意してくださいね!