
このたび、Webメディア「QURIOSITY」様より取材を受け、イーブイ代表・二見 文直(ふたみ ふみなお)のインタビュー動画が公開されました。
長年、ゴミ屋敷の清掃や遺品整理、不用品回収の現場に立ち続けてきた経験をもとに、
「片付けができない本当の理由」や「社会が持つ偏った目線への違和感」などについて、率直に語っています。
▶︎ インタビュー動画はこちら:
【QURIOSITY】ゴミ屋敷に潜む本当の理由とは?
📹:https://www.quriosity.co.jp/interview/fuminao-futami
■ 真面目で責任感の強い人ほど、ゴミ屋敷に陥ることがある
「ゴミ屋敷」と聞くと、「ズボラ」「だらしない」などのマイナスイメージを持たれがちです。
けれど、実際の現場ではその印象とは真逆の方々に数多く出会ってきました。
たとえば、20〜50代の働き盛り世代。
仕事に全力を注ぎ、自分のことを後回しにするうちに、疲れ果ててしまう——。
「片付けなきゃ」と思ってはいるものの、心が追いつかず、動けなくなる。
そんな“責任感ゆえのゴミ屋敷化”が、今とても増えています。
■ 多くの方が、「何とかしたい」と本気で悩んでいる
「ゴミ屋敷で平気に暮らしているんじゃないの?」と考える方もいるかもしれませんが、現実はまったく逆です。
多くの方が「このままじゃいけない」と感じていて、
だけど、どうにも片付けられず、自分を責め、誰にも相談できずに苦しんでいます。
だからこそ、私たちのような専門業者の存在が必要なのです。
イーブイでは、ただ物を運ぶだけでなく、お客様の気持ちに寄り添いながら、「心の整理」も一緒にサポートしています。
■ ゴミ屋敷にも“タイプ”がある──それぞれに合った接し方を
ゴミ屋敷とひと口に言っても、その背景はさまざまです。大きく分けると次の2つのタイプがあります
- 生ゴミ型(若年層に多い)
ペットボトルや弁当の空き容器、生ゴミが溜まり、悪臭や害虫のリスクが高まる傾向。
孤独感やメンタル不調が深く関わっています。 - 物屋敷型(高齢者に多い)
「もったいない」と思う気持ちから、洋服や日用品、思い出の品を手放せない。
昭和世代ならではの“物を大切にする価値観”が根底にあります。
私たちは、単に片付け方を変えるだけではなく、相手に合わせた“関わり方”を重視して対応しています。
■ 忘れられない、衝撃的だった現場も…
動画の中では、これまでに対応してきた中でもとくに印象的だった現場についても紹介しています。
- 1LDKにゴキブリ1000匹以上
夜になると壁一面が黒くなるほど…冷蔵庫の中から大量の虫が出てきたという壮絶な現場も。 - 押し入れに人がいた団地の清掃
行政の依頼で入った現場。片付け中に押し入れを開けたところ、三角座りでじっと隠れていたホームレスの男性が…。音も立てず、約3時間そこにいたという衝撃のエピソードです。
こうした出来事は決して遠い世界の話ではありません。
ちょっとした生活の歪みが、気づかないうちに大きな問題へと発展していくのです。
■ 断捨離のコツは、“少しずつ・今に集中”
「片付けが苦手」「断捨離したいけど進まない」——そんな方に向けて、二見が伝えているのは、“無理をしない片付け”のすすめです。
- 「まずは捨てることだけに集中」
- 「家じゅう全部出さず、棚の真ん中など“目線の高さ”から始める」
- 「1日1時間、ゴミ袋1つ分でもOK」
「いつか使うかも」「高かったから…」と迷ったら、いったんその感情は置いておき、
“今の自分に必要かどうか”という視点で考えてみる。
それだけで、ぐっと気持ちが軽くなることがあります。
■ 片付けの再発を防ぐには、“自分のこと”として向き合うこと
一度きれいにしても、時間が経つとまたゴミ屋敷に戻ってしまうケースも少なくありません。
二見はこう語ります:
「誰かにやってもらう“外注の片付け”では、なかなか続かない。
でも、“自分の人生を整える時間”だと思えたら、再発を防げるんです」
私たちは一度きりの片付けではなく、継続的にご相談いただける関係づくりを大切にしています。
■ 家族にできるサポートとは?
身近な人がゴミ屋敷の状態にあると、つい焦って「片付けて!」と言ってしまいがちです。
けれど、うつや認知症などが背景にある場合、そのアプローチは逆効果になることも。
「最近どう?元気にしてる?」といった、日常会話から少しずつ信頼を築いていくことが何より大切です。
片付けの前に、「話すこと」「聞くこと」から始めてみてください。
■ 清掃を超えて、「心と関係性」に寄り添う存在へ
イーブイでは、ただ部屋をきれいにするのではなく、
モノの整理を通じて、「心の整理」「家族や周囲との関係性の再構築」にも向き合っています。
「ゴミ屋敷=恥ずかしいこと」と考えるのではなく、
「誰にでも起こりうること」として、温かく見守っていただけたら——
そんな思いで、私たちは日々の現場に立っています。
▶︎ インタビュー動画はこちら:
▶︎QURIOCITY公式チャンネル: